続・徒然なるままに
一部が有害指摘の有機フッ素化合物「PFAS」 東京都が地下水調査 21自治体で国の暫定目標値を上回る値が検出 | NHK | 東京都
2024/03/29 19:40
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一部が有害指摘の有機フッ素化合物「PFAS」 東京都が地下水調査 21自治体で国の暫定目標値を上回る値が検出 | NHK | 東京都

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240329/k10014406601000.html



 

一部が有害とされる、有機フッ素化合物の「PFAS」の東京都内全域を対象にした都の地下水の調査が完了し、全体のおよそ3分の1にあたる21の自治体で、国の暫定の目標値を上回る値が検出されていたことがわかりました。

「PFAS」は有機フッ素化合物の総称で、このうち、有害性が指摘される「PFOS」と「PFOA」は国内各地の河川や水道水で高い濃度で検出されるケースが相次いでいることから、国は水質について1リットル当たり50ナノグラムという暫定的な目標値を定めています。

都の環境局は、都民の不安を解消するため、令和3年度から島しょ部を除く都内全域を対象に地下水の調査を進めてきましたが、当初の予定を1年前倒しして、今月に調査を終えました。

関係者によりますと、これまでの調査の結果、都内のすべての自治体のおよそ3分の1にあたる21の自治体で、国の暫定の目標値を上回る値が検出されたということです。

昨年度までの調査では、目標値を上回る値が検出されたのは17自治体でしたが、新たに足立区、台東区、八王子市、小平市の4つの自治体で検出されたということです。

都は、都内の広い範囲で検出されているとして、新年度も同じ規模の調査を行って実態を把握し、今後の対策を検討するとしています。

専門家「実態把握と対策に向けた取り組みが重要」

今回の都の調査結果について、PFASの研究を続けている京都大学大学院の原田浩二 准教授は、「都内でも発生源が複数存在しうることが分かった。PFOSやPFOAは、これまで泡消火剤や半導体の製造、フッ素樹脂の製造などのため使われてきたこともあり、使用されていた場所で何らかの流出が起こったのではないか」と指摘しました。

その上で、「地下水から検出された場所のまわりに、発生源がどのようなものがあるかを調べ、さらにその周辺の場所にも調査を広げることが望まれる。また、地下水の調査のみではなく、周辺の事業者などの協力を得て、 PFASなどの使用履歴を確認していくことも必要だ。各自治体と連携し、実態の把握と対策に向けた取り組みを進めていくことが重要だ」と訴えました。

一方、都内の水道水からは高い濃度は検出されていないとしたうえで、「井戸から地下水を使用する人は注意が必要で、自治体から周知してほしい」と話していました。

都の調査結果

都は、令和3年度から、PFOSやPFOAが地下水にどの程度含まれているか、島しょ部を除く都内全域で調査を行ってきました。

昨年度までの調査で、国の暫定の目標値を超える値を検出したのは、
▼文京区
▼大田区
▼渋谷区
▼練馬区
▼世田谷区
▼立川市
▼武蔵野市
▼青梅市
▼府中市
▼調布市
▼小金井市
▼日野市
▼国分寺市
▼国立市
▼狛江市
▼西東京市
▼武蔵村山市の17自治体でした。

都は当初、来年度末までに調査を完了させる予定でしたが、都民の不安を払拭(ふっしょく)したいとして、今年度、136か所で調査を行い、1年前倒しして調査を完了させました。

その結果、新たに
▼足立区
▼台東区
▼八王子市
▼小平市で、目標値を超える値を検出しました。

また、これまでの調査で目標値を超える値を検出した地点のうち、自治体から相談のあった、▽立川市、▽調布市、▽日野市では、追加の調査を行いました。

その結果、最も高いところで、立川市では目標値の12.4倍にあたる1リットルあたり620ナノグラムが検出されたということです。

都は、目標値を超える値を検出した地点については、新年度以降も調査を行うことにしていて、状況を監視していくとしています。

都内の自治体では独自の対策も

「PFAS」をめぐっては、去年11月にはWHO=世界保健機関のがんの研究機関が、有害性が指摘される「PFOA」と「PFOS」の2種類について発がん性があるなどと評価していますが、国はこれまで、科学的な知見が十分ではなく、健康への明確な影響は不明としてきました。

しかし、国内でのPFASに対する不安が高まっていることから、環境省は健康への影響を明らかにするため、新年度から大学など3つのグループに委託して研究を本格的に始めます。

こうした中、都内の自治体では、独自の対策に乗り出しているところもあります。

武蔵野市では、去年6月、市内の小中学校18校の井戸でPFASの値を調べたところ、このうち7か所から国の暫定的な目標値を上回る値が検出されました。

18校は災害時の避難所となっていて、井戸の水を飲み水として利用することも想定されていることから、市はPFASを取り除く浄水機を用意しました。

災害が起きた際には、井戸水をためたタンクにポンプを入れて浄化するということです。

武蔵野市防災課の椙田大翔主事は「水質検査をしていても、井戸水を実際に使うときには、PFASがどのような状態になるのかは、正直わからないところもある。浄水機を導入したことで、皆さんが安心して水を飲めるようになった」と話していました。

このほか、立川市や調布市は、都の調査とは別に独自に地下水などの調査を行っていて、結果をホームページで公表しています。








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