彼女からLINEが送られて来てから

待つこと数時間。

わっ!!と言う声にビクっとなりながら

振り返ると彼女がいた。

ニコニコしながら

私の首元にスッと差し出されたものは

マフラーだった。

「手編みだよ」と言う彼女の言葉に

「有り難う」と言えずにいた私は代わりに

ハグをして彼女の首元にもマフラーを巻いた。

「あったかいね」と笑う彼女は

本当に嬉しそうだった。

「体調大丈夫?」彼女はいつも優しい。

私の身体を心配してくれる。

彼女の方が心配なのに。

もうすぐ記念日。

彼女への愛は変わらない。

私が必ず守ると約束したから。

今夜は彼女の温もりに包まれていよう。

このまま朝が来なければと

本気で思った。