ワクチン未接種なら「不要不急の外出自粛を」 山梨知事の要請に疑問

2022/1/24 17:16

 新型コロナのワクチン接種を2回済ませていない県民に対し、山梨県が不要不急の外出自粛を要請したところ、県に疑問や批判が寄せられている。県は未接種者の感染リスクは高いとするが、国は副反応の恐れも踏まえて接種は「強制できない」との立場だ。

 長崎幸太郎知事は23日の記者会見で、オミクロン株対策を県民らに要請。学校の分散登校などのほか、未接種者に「やむを得ない事情がある場合をのぞき、不要不急の外出・移動の自粛を」と要請した。

 長崎知事は、2回未接種者の感染率は接種済み者のほぼ2倍というデータがあるとして、未接種者を守るためと説明。企業などにも、2回未接種の従業員に在宅勤務を推奨したり、不特定多数と接する業務を控えさせたりすることを求めた。

 長崎知事は「差別の事例があれば人権問題としてしっかり対処する」と強調した。

 ただ、県には24日、問い合わせや意見の電話が相次いだ。担当部署によると、「なぜ未接種者に外出自粛を求めるのか」という疑問や「やりすぎではないか」という批判が多いという。